恋の賞味期限 愛の消費期限(Berry’s版)【完】
私はその小さな2本の光に目を見開く。

その光が私には光明ではなく、彼を私には決して行くことのできない
明るい所に連れ去る糸のように思えた。


心臓はもう壊れそうだった。
壊れてこのままその光に吸い込まれてしまえば…


私はどこにもいなくなる。

できるなら彼も一緒に…

でもそんなことは無理だろう。

だって、だって私には、男を見抜く目はなく
あんな父親に捨てられ、あんな男としか結ばれず、
あの人に溺れて…


糸のようだった光が徐々に徐々に太くなっていく。


揺れる気持ちをどうにか納めなければ、
不安な気持ちをどうにか乗り越えなければ…

私には幸せな穏やかな未来なんて望めない。


もうそんなものはないのかもしれない。

とおの昔にどこかに落としてきた…

それは他人の話。わたしにもうそんなこと…


でも…

でも…

でも…
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