恋の賞味期限 愛の消費期限(Berry’s版)【完】
「もちろんおごりだよな。全員分」

遠藤課長、この辺は抜かりのない人だった。


「とりあえず社食しか行かないぞ。

それにお前は同期なんだから自分の分くらい払えよ。

なんなら、後輩の分も折半してやろうか?先輩課長様?」

「白石君。こういう時は男気見せるときなんや。

そんなけちけちせんで、バ――ンと出してやったら

ええやないか?後輩課長君?」

「あのな―」

「どっちにしたって、僕らはごちそうになる方なので、

せいぜい2人でもめてくださいね」

同僚の一人がそんなことを言う中、2人に連れられて私は

今日のご飯をではなく、やはりあのことを考えていた。
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