恋の賞味期限 愛の消費期限(Berry’s版)【完】
「さあ、どんなのがいいんだろう」

彼の意地悪な切り返しで、言ってはいけないことを
言ってしまったのかもという罪悪感は薄らいだ。







でも、その次彼の発した言葉に私は目を丸くする。


「でも、僕としては…
こんなあやふやな状態でこうやって泊まることにさえ
正直抵抗があります。
順番って大事だと思いますよ。
いつかは色々な事を証明するとしても…
今は周りに変な誤解を与えたくない」

「誤解?」

「そう。ひなさんが僕のせいで身持ちの悪い女性に見られるのは
耐えられません。
美奈ちゃんや優奈ちゃんにも決してよくない」


「確かに、子どもに対しては
きちんと配慮する必要はあると思うけど…」



「みなちゃんや、ゆなちゃんだけでなく、
ひなさんも守らせてください。あなたは自分をむげにしすぎる。
それにまだ婚約もしていない、そんな状態でそういうことは…
僕は好きじゃないです」

「婚約?それじゃ世の中はみずき君にとっては
あり得ないことだらけだね。」

「そうですね。その人はその人で自由にしたらいいと思います。
でも、僕は納得できないことはしたくないんです。
母にも女の子は大事にしなさいと言って育てられました」

「私も母親としてはそういう彼氏を娘には望んでいる。
でもね。私は子どもが2人もいて、離婚歴がある。
私はそういう身持ちの悪いおんな…」


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