恋の賞味期限 愛の消費期限(Berry’s版)【完】
「はぁ―――。」

私はため息交じりにベッドを出た。
気分を変えようとリビングに向かい、キッチンで水を1杯飲む。
その夜の私は、それまでにも増して眼が冴えていた。


とても、まじめで好意は持てるが、でも私の望むものをくれない。
私が欲しいのは約束ではない。
それもいずれ必要なら手に入れる方がいいのかもしれない…

私が今すぐとりあえず欲しいのは躰。
心や安心が手に入っても、それがなきゃ生き延びれない。


もう、おそらくあの人は連絡してこない。


まだ私の方に若干でも感情が残っていたとしても未練があっても…
それがあの関係を始めるとき、条件とされたものだったから。


そして、彼とも無理なのかもしれない…




そろそろ、探すべき?










あの人でも、彼でもない他の誰かを…
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