「わかってるってば」
それは、凛さんがまだ編集部で働いていたころ、

会社では大きなレセプションがあって、彼女も発表を控えていた。

久々の人前に出る彼女は平然を装っていたが

「ごめんなさい・・・わたし・・・」

ドサっ・・・凛はその場で意識を失った。

あたりは騒然とhしたが

すかさず

姉がフォローした。

こんな事件を過去に起こしてしまった・・・。

その時は軽い過呼吸。

その後も

凛さんは取り乱して泣いていたそうだ。

「ただ、泣くしかない。」彼女はきっと自分が悔しくって・・・

「大丈夫よ。私がついてるから」

姉はそれからも、凛のカラダのこと、気遣って

一緒にジムなんかもいって・・・

だから今でも心配していた。

「凛は大丈夫?」とか「面倒見てあげて」とか僕はまるで彼女を託されたような気もする。



でも、僕が、僕自身で


「どうしようもなく彼女を守ってあげなくちゃいけない事」は



不思議とやってきた・・・

「彼女担当」・・・

僕は、ようやくその意味をかみしめた。
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