不良の菅原くんについて。


「……別に、いい。友達とかメンドくさいし。
お前みたいな友達なら尚更ごめんだ」


ガターンッ!


けたたましい位の音が響き、菅原くんが椅子ごと床に転がった。


「なんだよっ。せっかく友達になってやるって言ってやってるのに!」

ジャイアンは菅原くんを殴った。

ジャイアンはガキ大将なだけあって、クラスで一番ケンカが強かった。


しんと静まり返る教室で、怖がりながら、
内心誰もが状況に興味津々だった。


菅原くんは切れたらしい唇を手の甲で拭いながら、


「……お前が先に手ぇ出した」


と、ジャイアンの頬を殴り返した。


そこからは乱闘騒ぎだった。

激しい殴りあいに、男子は騒ぐし、女子は焦ったり泣いたり。

ちょっとした、カオス状態。


取っ組み合いをしていた二人は、やって来た先生に止められて。


そこで集結となった。

< 10 / 40 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop