不良の菅原くんについて。
彼の溺愛に困っています。
次の日。
「アーアーアーアーアー」
「うるさいわね。どうしたのよ」
朝からずっとこの調子のあたしを、
沙耶が心底うっとおしそうに、眉間を寄せながら見てくる。
「分からん……」
「はぁ?」
「不良少年の考えてる事が分からん……」
「不良少年って……菅原のこと?」
「イエス」
あたしはイスに体育座りをしながら、呆けた表情でぼんやりしていた。