桜色ノ恋謌
「このロケが終わったら……大地さんと一緒にご飯が食べれるように、咲絢と月島さんも交えて……」

「それはつまり合コンをセッティングしてほしい、って意味かな……?」




公佳ちゃんは勢いよく下を向いて小さく頷いた。



えー !? アイツに頭下げんの嫌なんだけど?


ていうか、大体にして月島くんや大地くんが素直に『うん』って言うかぁ?




「お願い!誰にも頼めないの!咲絢しか味方いないのよ。だってみんなは反対するか、相手を脅すかしかしないから……。それじゃ嫌なの。自然にそういう流れになるのが憧れだったの!お願い!」

「……分かった…。この仕事が終わったら、一応月島くんに言っておくね?」




私の返事に顔を上げた公佳ちゃんの笑顔は、きっと今までに見た[桜小路公佳]の笑顔の中でも一番の笑顔だったに違いない。




恋する女の子のこんな笑顔の為だもんね。



しょうがない、頑張りますか。
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