桜色ノ恋謌
恭哉は普段には着ないような、高そうなスーツに身を包み、その横にはシックなドレスを着た女の人が……。


恭哉の横には、すごく綺麗な女の人が寄り添っていた。


そして二人が入ったのは、さっきの名門ホテル。



……恭哉、どういう事?


なんで知らない人と、ホテルになんか行くの?



急いでスマホを取り出し恭哉の番号を呼び出した。



だけど、いつまで経っても電話が繋がることはなくて。






不安に押し潰されそうになりながらマンションの自分の部屋に戻ると、涙がどっと溢れだした。


ようやく会えると思ったのに。


声が聞けるかもって、嬉しかったのに。


色んな話を聞いて欲しかったのに。


どういうことなの?

……恭哉に、拒否されたの?





恭哉の事が分からなくなってしまった私は、いつしか泣きながら眠っていた。







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