桜色ノ恋謌
「何を不安がってるの?全くもう。梶社長にも社長にもサプライズだから言うなって言われてたけど、カラオケに行く前に話したパーティは梶社長の希望なのよ。咲絢と一緒にパーティに出たい、とね」
「サプライズ…ですか?どうしてそんな事……」
「それは分からないわ……。今は逢えなくて辛いかも知れないけど、パーティまでは我慢して」
「……逢いたいんです……今、すぐ。声が聞きたい……」
思わず漏れた本音は、恭哉に逢えない不安から出たものなんだ。
だけどマンションに着きかけた頃、高橋さんがポツリと私に言った。
「……咲絢の為に、梶社長は頑張ってるんだから。あなたが弱気になってどうするのよ」
見れば、高橋さんは辛そうな顔をして私から視線を逸らしている。
ふーっと大きく溜め息をついて、私の頭を小突いてきた。
「とてもじゃないけど、長い時間逢えなかった私達に説教したあなたが言う台詞じゃないでしょ?あの時の強気な咲絢はどこに行ったの?」
「う……」
それを言われると元も子もない。
言い訳のしようがないよね。
「……分かりました。おやすみなさい」
しょぼん、と肩を落として車を降りたけど、高橋さんの言葉に励まされたから少しは元気が出てきたかな。
「サプライズ…ですか?どうしてそんな事……」
「それは分からないわ……。今は逢えなくて辛いかも知れないけど、パーティまでは我慢して」
「……逢いたいんです……今、すぐ。声が聞きたい……」
思わず漏れた本音は、恭哉に逢えない不安から出たものなんだ。
だけどマンションに着きかけた頃、高橋さんがポツリと私に言った。
「……咲絢の為に、梶社長は頑張ってるんだから。あなたが弱気になってどうするのよ」
見れば、高橋さんは辛そうな顔をして私から視線を逸らしている。
ふーっと大きく溜め息をついて、私の頭を小突いてきた。
「とてもじゃないけど、長い時間逢えなかった私達に説教したあなたが言う台詞じゃないでしょ?あの時の強気な咲絢はどこに行ったの?」
「う……」
それを言われると元も子もない。
言い訳のしようがないよね。
「……分かりました。おやすみなさい」
しょぼん、と肩を落として車を降りたけど、高橋さんの言葉に励まされたから少しは元気が出てきたかな。