桜色ノ恋謌
身に付けていた服を脱ぎ捨ててしまえば、そこにいるのはいつもと変わらない私と恭哉がいる。


優しい愛撫も、私の名前を呼ぶ声も、全てが包むような優しさに溢れている恭哉がいるんだ。



やがて久しぶりの行為は心に火をつけ、次第に激しく私を飲み込んでいく。


何度も恭哉の名前を呼んで、その気持ちに応えようとするのに、私の体はただ翻弄されてくばかり。




「……んっ…はげ、し……。きょお…やぁ」

「まだ駄目。イくなよ?」

「無理ぃ…やっ!あぁぁ……っ」


分かってるのにこんな意地悪しないでよ。


久しぶりだから、もっと優しくして欲しいのに。




なのに恭哉は、自身が果てるまで私を求め続けた。


何度も快楽の波に溺れた。


息遣いまでが融け合って、一つに繋がってしまってるようだった。



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