桜色ノ恋謌
最後には私が気を失うようにくたりと力尽きてしまい、もう体を動かすのすら無理だし。
恭哉はそんな私をしっかりと捕まえて離さない。
「……もう無理。本当に無理」
少し剥れて、わざと拗ねてみた。
苦笑しながら恭哉が私の首筋に頭を埋める。
「……安心した……」
そう漏らした恭哉の一言を聞き咎めて、思わず振り向いた。
「映画の主演を渋ってる咲絢には偉そうに言ったけど、もしまたこれで咲絢に手が届かなくなったらどうしようって、そんな事ばっかり考えてた」
「偉そうなことって……?」
「……先に行け、とか、チャンスを掴め、とか。そんな事言って自分の会社が駄目んなったらって考えたら、今でも怖い」
「恭哉の会社って……。何なのよ?」
公佳ちゃんには説明して貰ったけど、いまいちどのくらい凄いのかが分からない。
日本一の会員数がいるSNS ……ってどのくらい知名度があるの?
恭哉はそんな私をしっかりと捕まえて離さない。
「……もう無理。本当に無理」
少し剥れて、わざと拗ねてみた。
苦笑しながら恭哉が私の首筋に頭を埋める。
「……安心した……」
そう漏らした恭哉の一言を聞き咎めて、思わず振り向いた。
「映画の主演を渋ってる咲絢には偉そうに言ったけど、もしまたこれで咲絢に手が届かなくなったらどうしようって、そんな事ばっかり考えてた」
「偉そうなことって……?」
「……先に行け、とか、チャンスを掴め、とか。そんな事言って自分の会社が駄目んなったらって考えたら、今でも怖い」
「恭哉の会社って……。何なのよ?」
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