桜色ノ恋謌
シャワールームに抱き抱えて入れられたけど、どこを見ればいいのか分かんなくて、無関心を演じてただひたすらジャグジーの泡を眺めている。




恭哉がその中に泡立つ入浴剤を入れて、広い湯船は泡まみれになってしまった。




「うーわー、超セレブな入浴って気分になるね」




泡が肌をくすぐって、こそばゆいけど。




……あれ?泡じゃない?




私の胸に視線を落とせば、胸元をくすぐるのは泡じゃなくて恭哉の手だと気づく。



「何、してんの!?」

「ん。も一回ヤる」



首筋に甘噛みされた私は、もうそれだけで力が抜けてしまう。


さっきもう無理だって言ったのに!

そんな体力残ってないよ!




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