桜色ノ恋謌
悪いことをしてるわけでもないのに、ビクビクしながら側に寄った。
「今日事務所に帰ったら正式に社長から話があると思うんだけど」
そう前置きして高橋さんが話し出す。
「……私は退職することにしたの。それで、咲絢の後任のマネージメントは鳥羽くんが当たると思うから、今、梶社長にご挨拶と紹介を済ませたところよ」
「高橋さんが……辞めるんですか……?」
いつかは倉木さんと結婚して一緒に暮らすんだろうって期待はしてたし、祝福するつもりでもいたけど。
「……妊娠、しちゃったの。私。高齢出産になるしリスクも高いから……。だから、主治医にも倉木にも退職を強く勧められての決断なの」
高橋さんが退職するだなんて、全然予想もしていなかった。でも、それは喜ばしいことには違いない。
ただ、後任のマネージメントに昂くん?
……まさか……。
「これからは鳥羽くんが、咲絢のマネージメントに当たる事になるわ。だから今、梶社長にもご挨拶をしていたところよ」
どうして、このタイミングで……。
恭哉にプロポーズされて、気持ちが揺れてるこんな情況なのに、昂くんと逢ってしまうなんて―――。
この先に何が待ち構えているのかは、知りたくない―――!
「今日事務所に帰ったら正式に社長から話があると思うんだけど」
そう前置きして高橋さんが話し出す。
「……私は退職することにしたの。それで、咲絢の後任のマネージメントは鳥羽くんが当たると思うから、今、梶社長にご挨拶と紹介を済ませたところよ」
「高橋さんが……辞めるんですか……?」
いつかは倉木さんと結婚して一緒に暮らすんだろうって期待はしてたし、祝福するつもりでもいたけど。
「……妊娠、しちゃったの。私。高齢出産になるしリスクも高いから……。だから、主治医にも倉木にも退職を強く勧められての決断なの」
高橋さんが退職するだなんて、全然予想もしていなかった。でも、それは喜ばしいことには違いない。
ただ、後任のマネージメントに昂くん?
……まさか……。
「これからは鳥羽くんが、咲絢のマネージメントに当たる事になるわ。だから今、梶社長にもご挨拶をしていたところよ」
どうして、このタイミングで……。
恭哉にプロポーズされて、気持ちが揺れてるこんな情況なのに、昂くんと逢ってしまうなんて―――。
この先に何が待ち構えているのかは、知りたくない―――!