桜色ノ恋謌
今の私には、先に進む道しか残されていない。
恭哉の手を取った時に私は決めたんだ。
過去は過去だと。
それに、鳥羽さんには陽菜乃ちゃんという存在がある。
もし例え鳥羽さんの心が私にあるとしても、今ここで私生活としてのパートナーとして鳥羽さんが私を選んだら、事務所的にもダメージは免れない。
………だから、これで良いんだ。
鳥羽さんとはあくまで仕事上の付き合いに留めて、深くは付き合わないし干渉しない。
そうすれば陽菜乃ちゃんも潰れないだろうし、私も恭哉と結婚して仕事が更に軌道に乗るだろう。
………だけど、胸の靄が晴れないのはどうしてだろう……?
例えば、さっき。
鳥羽さんと一緒に会場を去る陽菜乃ちゃんを眺めていたら、言いようもない黒い感情に心が覆われた。
まるで、嫉妬…みたいな……。
それに気づいた時、どうしようもなく自分の感情をもてあました。
今更。
今更それに気づいたところで、どうにも出来ない状況には変わりがないのは、事実だったから……―――。
恭哉の手を取った時に私は決めたんだ。
過去は過去だと。
それに、鳥羽さんには陽菜乃ちゃんという存在がある。
もし例え鳥羽さんの心が私にあるとしても、今ここで私生活としてのパートナーとして鳥羽さんが私を選んだら、事務所的にもダメージは免れない。
………だから、これで良いんだ。
鳥羽さんとはあくまで仕事上の付き合いに留めて、深くは付き合わないし干渉しない。
そうすれば陽菜乃ちゃんも潰れないだろうし、私も恭哉と結婚して仕事が更に軌道に乗るだろう。
………だけど、胸の靄が晴れないのはどうしてだろう……?
例えば、さっき。
鳥羽さんと一緒に会場を去る陽菜乃ちゃんを眺めていたら、言いようもない黒い感情に心が覆われた。
まるで、嫉妬…みたいな……。
それに気づいた時、どうしようもなく自分の感情をもてあました。
今更。
今更それに気づいたところで、どうにも出来ない状況には変わりがないのは、事実だったから……―――。