桜色ノ恋謌

■可憐ニ咲ク

「なんだかよそよそしいね。如月ちゃんとマネさん。仲良くないの？」


與羽さんの核心を突く言葉に、思わずハッとさせられた。




鳥羽さんに対しての私の態度は、他人から見ればそんなに冷たく見えるのかな？




與羽さんに、なんて答えようかと悩あれこれ考えていたら「……俺が頼りないですからね」と、鳥羽さんが苦笑いを返していた。



「如月が新人の頃はマネージメントも楽でしたが、今は…別に如月のマネージメントをしている者がいますので」

「ああ、そう言えば如月ちゃんは《SIGMA》と提携してるんだっけ？業界でも有名だよね。《SIGMA》との調整も大変でしょ？」


私を差し置いて、與羽さんと鳥羽さんが会話を交わしていく。


「現在は《SIGMA》側が殆ど如月の仕事を管理していますからね。俺は何も……」

「あら、それはそれで大変そうね。事務所に直接きたオファーまで、《SIGMA》にお伺いをたてなきゃいけないの？」

「……まぁ、そんなところですね」