桜色ノ恋謌
■take a tip from a friend
「あのさ…何から話せばいいのか、分かんないんだけど…」
そう前置きをして、恭哉と鳥羽さんとのことを、あたり障りのない程度にまとめて、公佳ちゃんにだけ聞こえるようにこそりと耳元で打ち明けたつもりだったけど、それはしっかり月島くんと大地くんにも聞かれていたようだ。
この耳年増どもめ。
予想に違わず「うっそ、三角関係じゃん」だの「如月って見た目によらず…」だのと余計な茶々を入れてくるから、話がなかなか先に進まない。
だけど公佳ちゃんは至極まじめに考えてくれているらしく、冷やかされる私を黙って暫く眺めていたけど、徐に口を開いた。
「咲絢はもう迷わないようにって、梶社長との結婚を考えているけれど、でもやっぱりマネージャーにも気持ちはあるわけよね?」
質問してくる公佳ちゃんの顔は、答えを間違えたら赦さない、そんな気迫に満ちている。
だから、私も身長に言葉を選ばざるを得なくなったわけで。
でも、自分の気持ちを偽ることはしたくねくて。
「うん…。私にとって恭哉は初恋の人で、一緒にいて安心するけど、鳥羽さんと一緒にいると…恭哉とは違う気持ちになるんだよね…」
「それって、どういう?」
鋭く突っ込んできたのは月島君だ。
興味津々の体で、大地君も身を乗り出して私の話に耳を傾けている。
そう前置きをして、恭哉と鳥羽さんとのことを、あたり障りのない程度にまとめて、公佳ちゃんにだけ聞こえるようにこそりと耳元で打ち明けたつもりだったけど、それはしっかり月島くんと大地くんにも聞かれていたようだ。
この耳年増どもめ。
予想に違わず「うっそ、三角関係じゃん」だの「如月って見た目によらず…」だのと余計な茶々を入れてくるから、話がなかなか先に進まない。
だけど公佳ちゃんは至極まじめに考えてくれているらしく、冷やかされる私を黙って暫く眺めていたけど、徐に口を開いた。
「咲絢はもう迷わないようにって、梶社長との結婚を考えているけれど、でもやっぱりマネージャーにも気持ちはあるわけよね?」
質問してくる公佳ちゃんの顔は、答えを間違えたら赦さない、そんな気迫に満ちている。
だから、私も身長に言葉を選ばざるを得なくなったわけで。
でも、自分の気持ちを偽ることはしたくねくて。
「うん…。私にとって恭哉は初恋の人で、一緒にいて安心するけど、鳥羽さんと一緒にいると…恭哉とは違う気持ちになるんだよね…」
「それって、どういう?」
鋭く突っ込んできたのは月島君だ。
興味津々の体で、大地君も身を乗り出して私の話に耳を傾けている。