桜色ノ恋謌
そんなことをしている間に昂くんが大量に漫画とDVD を抱えて事務所に戻ってきたし。
あたしにコミックスを渡す昂くんは苦笑いしてて、いかにも不自然だ。
「どうしたの?」と聞くと、思い出し笑いなのか肩を揺らしてとうとう爆笑してしまった。
「いやさ、スーツ姿の男が少女漫画を大人買いだろ?本屋でもレンタル屋でもすげぇ胡散臭げに見られてさ。『俺んじゃねーから!』って叫びそうになるくらい恥ずかしかった」
あちゃー。自分で買いに行けば良かったかな。
「ごめんね。もしオーディションに受かったら、ブログでそれネタにしてあげる」
「お。オーディション受ける気になった?」
「まだだけどね。原作読んでからの話だよ」
昂くんはその場にあたしを残してどこかに行った。
取り残されたあたしはひたすら20巻分の《ぷれしゃすっ!》を読みまくる。
ストーリーはよくある『フツーの女の子の前にある日突然妖精が現れて、[君は前世は魔法少女だったんだ]とかなんとか告げた後、変身アイテムのロッドを主人公に渡す。そして主人公は変身して悪の女王の手下と戦いながら、4人の仲間たちとともに最後には悪の女王を倒す』っていう王道モノだった。
ただし少女漫画らしくそれなりにラブロマンスもあったりして。
あたしにコミックスを渡す昂くんは苦笑いしてて、いかにも不自然だ。
「どうしたの?」と聞くと、思い出し笑いなのか肩を揺らしてとうとう爆笑してしまった。
「いやさ、スーツ姿の男が少女漫画を大人買いだろ?本屋でもレンタル屋でもすげぇ胡散臭げに見られてさ。『俺んじゃねーから!』って叫びそうになるくらい恥ずかしかった」
あちゃー。自分で買いに行けば良かったかな。
「ごめんね。もしオーディションに受かったら、ブログでそれネタにしてあげる」
「お。オーディション受ける気になった?」
「まだだけどね。原作読んでからの話だよ」
昂くんはその場にあたしを残してどこかに行った。
取り残されたあたしはひたすら20巻分の《ぷれしゃすっ!》を読みまくる。
ストーリーはよくある『フツーの女の子の前にある日突然妖精が現れて、[君は前世は魔法少女だったんだ]とかなんとか告げた後、変身アイテムのロッドを主人公に渡す。そして主人公は変身して悪の女王の手下と戦いながら、4人の仲間たちとともに最後には悪の女王を倒す』っていう王道モノだった。
ただし少女漫画らしくそれなりにラブロマンスもあったりして。