桜色ノ恋謌
きいぃぃぃぃ悔しいっ!
こいつ絶対ドSだよファンの子騙されてるよ!
「お疲れ様でしたぁ」
挨拶ぐらいは返してやらないこともないけどね!
「はは。さすが逸材だね、月島くん。咲絢と同い年だよ、彼は」
「笑い事じゃないよー!あんな奴と一緒に仕事すんのやだよー昂くぅん!」
私服に着替えた帰りの車の中で、昂くんに愚痴をこぼした。
「仕事は仕事。気持ちの切り替えは大事、だろ?」
「……だって雑誌とドラマじゃ撮り方が違うんだもん……」
昂くんが言うことだって頭では分かってるけど!
「ほら、いつものやつ」
昂くんがココアをあたしに放ってよこした。
デビューした時からずっと毎日続いてる、昂くんからのご褒美。
仕事が終わって飲むココアは、いつも優しい味がする。
冬には熱くて舌が火傷しそうな温かいココアを。
夏には冷たく冷やしたココアを。
その時の天候やあたしの気分に合わせて差し出されるタイミング。
「……明日もがんばる……」
「小さなご褒美ならいつでも用意しとくから」
こいつ絶対ドSだよファンの子騙されてるよ!
「お疲れ様でしたぁ」
挨拶ぐらいは返してやらないこともないけどね!
「はは。さすが逸材だね、月島くん。咲絢と同い年だよ、彼は」
「笑い事じゃないよー!あんな奴と一緒に仕事すんのやだよー昂くぅん!」
私服に着替えた帰りの車の中で、昂くんに愚痴をこぼした。
「仕事は仕事。気持ちの切り替えは大事、だろ?」
「……だって雑誌とドラマじゃ撮り方が違うんだもん……」
昂くんが言うことだって頭では分かってるけど!
「ほら、いつものやつ」
昂くんがココアをあたしに放ってよこした。
デビューした時からずっと毎日続いてる、昂くんからのご褒美。
仕事が終わって飲むココアは、いつも優しい味がする。
冬には熱くて舌が火傷しそうな温かいココアを。
夏には冷たく冷やしたココアを。
その時の天候やあたしの気分に合わせて差し出されるタイミング。
「……明日もがんばる……」
「小さなご褒美ならいつでも用意しとくから」