桜色ノ恋謌
■不本意なアドリブ
恭哉くんに告白された。
昔のあたしだったら嬉しくて舞い上がってただろうけど。
………今はちょっと困惑してる。
恭哉くんに言ったように、あたしには気になる男の人はいない。
誰かを好きになろうっていう気持ちもないぐらい、今は仕事に没頭してる。
恭哉くん、なんでもっと早く言ってくれなかったの?
そしたら、あたしも……。
「おい、そろそろ本番始まんだけど」
「あ。ごめん」
駄目だ駄目だ。
クランクアップの日にボーッとするなんて。
「最後までよろしくね、月島くん」
「足引っ張ってんじゃねぇよ」
つっけんどんな月島くんの言い方にも慣れてきたけど、ドラマの撮影は今日で終わり。
昔のあたしだったら嬉しくて舞い上がってただろうけど。
………今はちょっと困惑してる。
恭哉くんに言ったように、あたしには気になる男の人はいない。
誰かを好きになろうっていう気持ちもないぐらい、今は仕事に没頭してる。
恭哉くん、なんでもっと早く言ってくれなかったの?
そしたら、あたしも……。
「おい、そろそろ本番始まんだけど」
「あ。ごめん」
駄目だ駄目だ。
クランクアップの日にボーッとするなんて。
「最後までよろしくね、月島くん」
「足引っ張ってんじゃねぇよ」
つっけんどんな月島くんの言い方にも慣れてきたけど、ドラマの撮影は今日で終わり。