(仮)双子の闇


~登校中~


「千夜」


「なに?」


「一人称…」


「大丈夫、分かってるから」


「あと、口調」


「それも大丈夫」


「ならいい」


少しだけ微笑む蓮。


かっこいいな…。


「あ、竜尾高校…」


蓮の方を向いていたあたしは前に向き直る。


「……門閉まってねぇか?」


「どうする?」


門の高さは5mくらい。



余裕…。


「誰もいない?」


「多分」


「じゃあ飛ぶ」


「分かった」


ピョン!


あたしと蓮は助走なしで、門を飛び越えた。


そして、何事も無かったように喋りながら理事長室に向かった。








< 12 / 49 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop