(仮)双子の闇
あたしのこの一言で、二人が騒ぎだした。
「やべっ!! 急ぐぞ、千夜、蓮!」
「待て、真冬! まだ話してないことがある!」
「そんなの後で千夜たちを呼び出せばいいだろ!」
「ダメだ! 言う前に何かあったらどうすんだ!!」
「でも―――!」
「だから―――!」
ギャーギャー……
……
ギャーギャー…
っせぇな…
ギャーギャー…
ブワッ
ピタッ
「お前ら、いい年こいた大人がギャーギャー喚いてんじゃねぇよ」
あたしは10%くらいの殺気を出してため息をついた。
ハーと息をつくと、
「「ごめんなさい」」
…二人は謝罪の言葉を口にしながら、シュンとなった。
「ま、いいや。 響、後であたしたちのこと呼び出して。 真冬、蓮行くよ」
「ちょ、ちょっと待て。 大事な話なんだ!」
「響、“俺”たちを誰だと思ってる?」
「……そうだな。 分かった。 気をつけろよ…」
「分かってる。 じゃあ、後でね」
あたしと、蓮それに真冬は理事長室から出た。