(仮)双子の闇
Ⅲ
テクテクテク……
「…なあ、お前ら」
「「なに?」」
あ、ハモった。
やっぱ双子だからかな?
蓮とはよく、はもるんだよね。
「一人称と口調は変えたけど、名前は変えなくていいのか?」
「いい」
あ、蓮が説明してくれるのか。
助かるね。
「母さんが大丈夫って言ってた。…何かあっても俺らが作った偽情報しかでてこない」
そうそう、あたしたちがロックをかけてるからね。
こうみえてもハッキングの腕は世界であたしが№1で蓮が№2だから。
「そういえば、俺らって何組?」
聞いてなかったな…
「1年A組だ」
Aね…。
「…ちなみにA組にはこの学校の暴走族の幹部以上が集結する仕組みになってるから」
「「は?」」
「クラスわけて問題起こされたらこっちからして、たまったもんじゃないからな」
ま、理由はわかる。
でもさ…
「なんで、俺らもそこ…?」
そう、それ。
あたし達別に族に入ってなんかないし。
「それは、響にきけ。俺は呼び出されただけだしな」
苦笑いの真冬。
ま、いっかどうせ、あたし達より強いやつなんていないんだから。
なんとかなる。