(仮)双子の闇
あたしだ。
…本当は関わらないでほしいんだ。
でも、蓮には光の中に戻って欲しいから…
「でも、弟…蓮とは仲良くしてやってほしい…」
その言葉に蓮が勢いよく上を向いた。
そして、何かを言おうとしたが、
「それは調子が良すぎなんじゃねぇの?」
誰かの声によって遮られた。
「は?」
「だから、調子良すぎだろって言ってんの」
それは、綾部 海斗だった。
「なに?」
「俺らに向けて殺気出した奴の弟なんか、信用できるわけねぇだろ?」
綾部は冷静にあたしから目を逸らさず、バカにしたように笑う。
「俺と弟は違う人間だろ?」
あたしも目を逸らさず、冷静にいい放つ。
「だから?」
「は?」
「だから何だって言うの?」