(仮)双子の闇


そういえば、あたし達の寮の場所聞いてないな…。


「響、あたし達の寮の場所と部屋番号教えろ。 鍵もくれ」


「あ、ああ。 寮はこの学校の裏にある。 で、お前らの部屋は235号室だ。 どうせ、2人一緒がいいんだろ?」


「よく、分かってるな」


「まあな」


なんで、誇らしそうに言うんだよ…


「鍵は?」


「これだ」


シャラ…


響が2つの鍵をあたしたちにそれぞれ手渡した。


一つは235って書いてあるから、寮の鍵だろ?
もう一つは…?


「これは?」


「この奥の部屋の鍵だ。お前らの部屋だ。 いつ来てもいいし、隠れ部屋にしてもいい。
自由に使ってくれ」


「サンキュ」


これは、とてもありがたい。


「じゃ、今日は帰るわ。 またな」


ギィー…


「ん、気をつけてな」


「ああ」


バタン


……部屋に着いたら、青龍をハッキングだな。


蓮は多分寝るだろう。


泣いた後は必ず寝る。


一端、裏になると表の時の反動か、とても疲れるらしい。


あたしは、蓮にそんな生活いつまでも送ってしくないから…


だから、あたしは青龍を“利用”する。


あたしだけの力では蓮を光に戻すことは不可能…。


そんなこと前から分かってる。


だから、あたしはこの絶好のチャンスを逃すわけにはいかない。


この機会を逃したら、蓮は一生あたしと一緒に闇にい続ける。


離れることを恐怖の対象にしている蓮があたしと離れるには新しい仲間を作る必要がある。


あたしは蓮のためなら他人を犠牲にだってできるし、悪人にだってなれる。


だから、あたしは悪に染まってでも蓮を光に戻す。


それが、あたしの使命だ。







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