恋愛部☆番長組



 そして放課後。
 
 天野君が言った通りすでに学校の前に
 
 車が止めてあった。


 
 あ、天野君の車っ!!


 廊下

 階段

 下駄箱

 ばたばたと急ぎながら向かうと、
 
 天野君は生徒達に囲まれていた。



「天野さんって言うんですよね!!私、
 前から好きでした!」


 紛れて告白されてるし...。



「うん。ありがとう。俺も好きだよ」



 それに、簡単に他の人に好きって
 言うんだなぁ。



 ん?なんで胸が痛いんだろ?




「あ、千春ちゃんお帰り」



 うわっ。
 
 そんな笑顔で言うから女子の視線が
 
 すごく痛いんですけど...。



「ご、ごめん私なんか邪魔みたいだから
 今日は歩いて帰るね!っじゃ!!」



 睨まれるのに耐え切れなくなって
 そこから逃げようとした。


「ダメ。キミは俺と一緒に帰るの。
 ごめんね。俺そろそろ彼女と帰るから」



 周りは「ええ~!?」と悲しんでる。


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