恋愛部☆番長組
動き出す未来
~天野side~
千春ちゃん。
やっぱり俺のこと
忘れてしまったんだね。
「...はあ~」
「?どうしたの?天野君がため息つく
なんて珍しいね!!」
「なんでもないよ。それより大地。火、
つけたままでいいの?」
「わあっ!!忘れてたっっ!!」
沸騰しているやかんをすぐに止めに
行く大地。
俺は、
俺はと言うと――
「もう天野君っ!!そんなとこで雑誌
読んでばっかりしてちゃダメだよ!!」
いつも番長である凪が座るでかでかと
した黒いイスに座り、机に足を置いて
雑誌を読んでいた。
「えー...いいでしょ別に」
そんな大地に対して俺は、
何だか子供っぽくなったな、とか思う。
あ~。
子供の頃のことを最近よく思い出すから
なのかな。
俺としたことが...。