恋愛部☆番長組
あの頃の君は
~天野side~
「あっ...」
背中が千春の声に反応して一度足を
止めた。
「....なんでもない」
なんでもない?
なんだそれ。
過去は過去だけど今は今だろ。
なんでまだ引きずってるんだよ...。
引きとめられた足を再び動き出す。
だけどずっと頭の中で考えてるのは
千春のこと。
前の俺は千春のこと考えるだけで
ドキドキした
苦しくなった。
でも、
今は違う。
俺はもう二度とあんな思いはしたく
ないんだ。
今更―――
俺の前に千春が現れたとしても。
もう
あんな思いをするのだけは
嫌なんだ。
「コンビニ、寄ろうかな」
近くに止めていた車を動かす。
....ブロロロッ―――。