恋愛部☆番長組
いつからだろう。
俺があの子を子供として見なくなった
のは。
彼女と話していくにつれて
彼女がだんだん大きくなるにつれて
体も大きくなって
性格も女の子らしくなっていって
優しさも...。
俺は、そして彼女に会うのは後1回に
しようと決意した。
俺が彼女から離れればいいと思った。
そう。
“海”で最後。
「わー!!みてみて!!ゆうちゃん!!海!!
綺麗だね~!!」
「そうだね」
いつものようにはしゃぐ君を見ていると
惜しくなる。
できれば大きくなった姿も見たい。
だけどその前に、俺が押さえきれなく
なりそうで、怖かった。
「あのね、ゆうちゃん。私ゆうちゃんに
聞いてもらいたいことがあるの!!」
「?どうしたの?遠慮なく言ってみて?」
可愛く深呼吸する千春。
愛くるしくて今にも壊してしまいそうだ。
「私ね?好きな人ができたんだ~♪」
ドクンッ―――
なんだ、そんなことか。
別にたいしたことない。
小さい頃なんていくらでも恋なんか
するんじゃないか?
お別れのきっかけになるならなんでも
よかった。別にこんな形じゃなくても。