恋愛部☆番長組




「そっか。その人と両思いになるといい
 ね千春」


「...っうん!!」


「千春はほんとに可愛いよ」



 ほんと、これで最後なのが名残惜しい
 ぐらいに、ね。



「ほんとぉ!?」


 ぱああっと明るくなる千春に俺は辛い
 選択をさせてしまったかもしれない。

 だけど、このままじゃいけない。

 本当にそう思ったから
 決断したんだ。


「だけど、俺はもう千春の傍にいてやれ
 ないからその好きな男の子の傍にずっと
 いてやってな?」


「~~っ!!やだ、私ゆうちゃんと一緒に
 いるぅ~~!!」


 だだこねてる千春も可愛く見えるし
 何をしても俺には千春しか見えない。


 でも、ごめんな?


 
 顔を横に振って千春の目をしっかりと
 見つめてもう一度だけ言う。



「千春。いつかお前が大きくなったら
 お嫁さんにしてやるから。それまでの
 辛抱だ。わかったか?」



 小さい頃なんて、すぐに忘れるだろう。
 そう思って言った言葉がお嫁さんだった。

 
 そういえば、納得すると思った。


「うんっ!!私おおきくなったら雄大君の
 お嫁さんになる!!だから遠くに行って
 も我慢する!!」


「えらいね。千春は」


 日が沈む頃、二人の約束。

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