恋愛部☆番長組



 アイツがあの頃好きだった人って
 一体誰だったのか

 そういえば、聞きそびれてた。


 そのまま俺は違う町に行ってしまった
 から


 それからずっと
 一人


 新しい家にまたあの子が玄関から

“ゆうちゃんっ!”って呼ぶ声が
 聞こえる気がして


 いつでも、
 

 時間があれば
 いつでも


 玄関を見続けた。
 期待しても、もうあの子はこないって
 分かってるのに。


 
 
 あっれー。
 おかしいな。
 俺自分で決めたはずなんだけど。




 部屋に一人。
 前より、自分が住んでいた部屋より
 孤独感を覚えた。


 















 千春―――....



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