恋愛部☆番長組
まだ時間もあるし学校に行くまで
そこらへんを歩こうかな...。
ただなんとなく。
気まぐれに。
玄関から出ると自然の空気が私の
肺を満たしていく。
「いい空気だなぁ」
慣れた道をてくてく歩いていくと
ふとトラックが私の前を横切った。
「....引越しかな?」
なんだか夢にもこんなことがあった
気がする。
今頃、天野君はなにしてるのかな?
まだ寝てるのかな?
...あれ?
今通ってきた道を振り返ると
どうして私こんな道を知ってるんだろう。
どうして私
こんなにも懐かしいんだろ、って
不思議に思った。
「...まだ寝ぼけてるのかな」
よく通る歩道道。
まっすぐに進んで右に曲がれば緑の
葉からピンク、白、赤と綺麗に咲いて
人が通れるくらいのアーチ。
それも
いつか、私はここを誰かと通った。