恋愛部☆番長組
大好きだったゆーちゃん。
いつも、私に甘いゆーちゃん。
どこにだって連れて行ってくれた
優しいゆうちゃん。
あの頃は全部、全部が好きだった。
でも、今は私、彼のこと知らない。
何処にいるのかも知らない。
もう、何年前の話で
今となってはそんなこと忘れてた。
そんだけの恋だったのかな?
忘れるくらいの“好き”だったのかな?
そんなの
やだな――――.......。
「私も帰って学校に行かなきゃ...」
まだ天野君の背中にドキドキしてる。
天野君とゆーちゃんは違うのに。
「...はぁ。気が重い」
まだ時間あるし、他の場所に行って
みようかな。
家とは間逆の方向に足を動かす。
まだ、夜明け前。
薄暗い暗闇の中で
一人
道路の真ん中を歩いた。