恋愛部☆番長組



 どこから曲がながれているのかと
 思ったら、密と凪ちゃんの傍で

 風見が楽しそうにラジオでかけて
「二人とも頑張れー!」とにこにこ
 応援していた。



 ...風見。



 それから30分後――――。



「ったく。天野も天野だ!!お前今度
 藤村と同じように決闘を申し込む!!」


「は~。だるいな~」


 正直めんどう。
 だけど申し込まれちゃ引くわけには
 行かない性分なもんで。


「手加減しないよ?」


 口角を上げて笑った。


「望むところだっっ!!」


 どかっと俺の前のイスに座って
 俺を目の敵としてみなす。



「じゃ~今度はババ抜きだ!!今度また俺
 が勝ったら天野には何してもらうかな~」


 俺を前に無敵に笑う密。



 え~...トランプゲームで勝負なわけ?
 大丈夫かな...俺。
 なんか不安になってきた。



「お、ありがと風見君♪」



 風見にトランプカードを箱ごと渡されて
 中身をシャッフルする。


 シャッシャッシャッシャッ―――。


 勝負する前から異様な空気なんだけど。


「はい。じゃ配るよー」

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