恋愛部☆番長組



 1.顔に落書きをすること


 2.今日1日は取らないこと

 
 3.家に帰るまで誰にも見られずに
   家に帰ること




「ってやめろ~~!!俺の顔に落書きなん
 かさせるか!!」


「ほらほら。負けたんだからしっかり
 認めなきゃ~」



 逃げ回る密を楽しそうに追いかける
 天野君に、また思わず笑みが漏れる。



 ほんとに、楽しそうだな。
 フフフッ!


 恋愛部にくると、なんでもつらい事とか
 悲しいことを忘れていくようで
 
 とても救われた。



「ほら千春ちゃんそっちに行ったよっ!!」


「えっ?!」


 
 ダダダダッと走ってくる立花は私を見て
 にやっと笑った。



「隙ありっっ!!」


「あっ!!」


 私がぼーっとしていたせいで立花君は
 私の横を通り抜け、脱走した。



 私の馬鹿っ!!
 チャンスだったのに...。


「まぁ、後でまた帰ってきた時に顔に
 らくがきいっぱいするから。そんな
 顔しないで?」


 天野君...。



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