恋愛部☆番長組



 あ、涙が。
 うざいって思われたかな。
 しつこい女って思われたかな?


 でも、

 
 私、天野君のこと、
 好きになっちゃった...。

 どうしようもないよ...。


「ごめっ!!ほんと、大丈夫!!じゃ!!」


「あっ――――」


 天野君から逃げ去るように走った。
 これまでもかって、思うほど。


 私は、何を期待してたんだろう。



「....馬鹿みたい...」



 走った後、自分が走ってきた道を
 振り返ってみてもそこにはいない
 はずの彼を探してしまう。



 追いかけてくれるって期待してる
 自分に情けなくなって

 馬鹿みたいに思えて

 悔しくなって...


 
「――――っ千春っっ!!!」



 ほら、今だって幻聴が―――。


 そう思ってもう一度振り返ってみた。 
 だけど、

 
 そこには



 息切れしながらも
 必死に私を追いかけてくれる

 あなたの姿があった。



「っ天野君っ!?」



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