恋愛部☆番長組
優しく私の背中を撫でてくれる。
こういうところもやっぱり大人の接し方
だなぁ、と関心してる私は
まだ心が子供なのかな?
「将来は焦らずゆっくりと考えればいい。
恋人はダメかもしれないけど、嫁なら
俺は大募集だぞ?」
「それって、口説いてます?」
ちらっと西原先生をみると、横顔が
凛としていて格好よく見えてしまう。
「ああ。口説いてる」
告白されてるっていうのに、というか
むしろ結婚を申し込まれているって
言うのに
私はまるで映画の1シーンを見てる
かのような気分で
何だか実感が沸かなかった。
「...なんで、私なんですか?」
「さぁ?なんでだろうな」
それ、答えになってないし。
むしろ疑問系って...。
「千春の家はここから近いのか?」
「あ、いえ少し遠いです。電車で30分
くらい...」
「それなら先に俺の家に来たほうが早いな。
すぐそこだからちょっと待ってろ」
ポケットからジャラっと鍵を持ち出し
て、私に傘を持たしたまま走って
先に行ってしまった。