恋愛部☆番長組
「そっか……わかった。起こしてごめんね。天野くん」
そのときの千春の顔が寂しそうで
悲しそうで。
また、言えなかった。
「ちは――」
「私、小さいころ天野くんすきだったよ」
ドクンッ――……。
今、なんて、言った?
千春が、行ってしまうのに。
扉が閉まってしまうのに。
動けない。
まるで金縛りにあったように。
「千春っっ――……‼」
動け。
動け‼
千春の後を追いかけて、腕をつかんだ。