お前のすべてを愛してやる【完】
「騙されてるんじゃないか。こんなわたしが大倉くんと会ってもいいのか。って、色々考えちゃうの…」



『ねぇ、亜矢乃。じゃぁ、4人で会おうか』



「え」



『4人なら、大丈夫でしょ?』



「でも…」



楽しみにしていたデート。



それを壊すようなことはしたくない。



真琴に迷惑はかけたくない。



『亜矢乃は余計なこと考えなくていいの!わたしたちね、遊園地行くんだ。大倉くんには藤澤くんから言ってもらうから、ね?』



「う、うん…。真琴、ごめんね」



『違うでしょ?』



「え?」



『こういう時は〝ありがとう〟って言ってよ!』



いつだって真琴は優しいんだ。



「真琴、ありがとう…」



『よろしい!』



わたしは真琴に甘えてばかりだ。



そう思いながら家を出た。
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