お前のすべてを愛してやる【完】
「そんなの、こっちからお願いしたいわよ!!ね、亜矢乃!」



喜んでたのは、美和ただ一人。



「いや、あの、お母さん…?」



「あー、早く亜矢乃のドレス姿見たいな!ね、達哉くん!白も良いけど、やっぱりピンクかしらね?」



「え?あー、ははは…」



達哉は苦笑するしかなかった。



「あ、でも黄色も良いわね。あっ、白無垢も…」



「お母さんっ、恥ずかしいからやめてっ」



なかなか美和の止まらない妄想に、亜矢乃が声を荒げた。



「あら、ごめんなさい。でもね、お母さんすごく嬉しくって…」



「うん」



分かってるよ、お母さん。



ありがとう。
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