お前のすべてを愛してやる【完】
「そうそう、亜矢乃ったら一人で入れないのよねぇ、お風呂。達哉くんがちょっと寄った時とか一緒に入ってねぇ、ふふふ」



美和がキッチンで笑ってた。



「だって、怖いんだもん…」



亜矢乃はプクッと、頬を膨らませた。



「え、でも亜矢乃。お化け屋敷は平気じゃない?」



真琴が聞くと。



「うん、それは平気なの。人間が作ってるものだから。でも何もないのに、物音とかするのはダメっ!!」



「え?じゃぁ、先生がいない時は?」



再度真琴が聞くと。



「うん、弟と入ってる」



「マジかよ…」



亜矢乃の言葉に衣月が頭を抱えた。
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