お前のすべてを愛してやる【完】
「そう。亜矢乃、島田先生と風呂入れんなら、俺とも入れるよな?」



ニヤリと衣月が笑った。



「えっ!?それは…、無理」



亜矢乃は顔を赤くし、俯いた。



「なんでだよ」



「だって…。恥ずかしい…、もんっ」



「恥ずかしい?」



「そ、そうだよっ。そんなの決まってるでしょ!!」



「亜矢乃、ちょっと来い」



「えっ!?ちょっ、衣月くんっ!?」



衣月は亜矢乃の腕を引っ張りリビングを出た。



「わぁ、青春ねぇ」



「え、おばさん。あれ、いいんですか?放っておいても…」



美和が笑ってると、真琴が声を掛けた。



「大丈夫よ。大倉くんは、そんな子じゃない気がするから。ね、藤澤くん?」



「え?あー、そうっすね。衣月はそんな奴じゃないです」



信は笑った。
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