お前のすべてを愛してやる【完】
お母さんが悲しむとこなんか見たくない。



今まで何年もお母さんは、わたしの為に色々やってくれた。



痒いところを掻かないように毎朝、毎晩ガーゼを取り替えて、それでも痒い時は撫でてくれて。



運動会も全部出れず自分の番以外は教室にいなきゃいけなくて、それでもお弁当を作ってくれて。



自分の子供なら前で見たいだろうに、日が当たるからってわざわざ日陰を選んだ遠い場所を確保して。



遠足だって野宮先生に止められてたのに。



「一時間だけでもダメでしょうか?」



って先生にお願いして途中でお母さんに迎えに来てもらって。



「海に行きたい!」



っていうわたしや秀也の為に、ほんの少しの時間だけど連れて行ってくれたお父さん。



そんなわたしを心配するお母さん。
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