呪島~ノロイジマ~
早紀は本気で泣きそうだった。


一刻も早く輝之を助けてやりたいのに、今自分がどこにいるのかさえ分からない。



なんとか海辺に下りて来たと思ったのに、大きな岩を越えなければどちらにも進めなくて、結局また来た道を戻る。



さすがにまだ寒いこの時期に、泳いで行くのは気が引けた。

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