呪島~ノロイジマ~
「首を絞められたって……大丈夫なの?」



『うん……お母さんの電話が遅かったら危なかったかも』



「そう……」



『ねぇ、保養所につくまで、このまま切らなくてもいい?』



「え、ええ、もちろんよ」



早紀との会話を続けながら、彰子は身支度をしていた。


すぐに夜鳴島へと向かう為のである。


今ならまだ、バスと電車を使って東京駅まで出れば、新幹線で夜には夜鳴島につけるのだ。


彰子は電話を続けながら、身支度を済ませると、夫に置手紙を残して早々に家を出た。

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