呪島~ノロイジマ~
「いや、でも彼女にその気があるかどうか分からないじゃないか」



「うん。まぁ確かにそうだけど、他の部屋でそういう声がしてたら、その気になるんじゃないの?」


瞳がニヤリと笑う。



「そうかなぁ?」



「美絵がどうかは分からないけど、その気がなかったら、はなから来ないんじゃないの?」


「うん。まぁ、だよね」



「後は山崎くんがいかに上手にエスコート出来るかってことよね」



「それが難しいんだよなぁ」


「まぁ私的には、同じ記念日は嫌だから、無理に頑張らなくてもいいわよ」


「おい!」


「アハハ」



不安な心を紛らわせたい瞳は、いつもならしないであろう、馬鹿な話しで笑った。

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