呪島~ノロイジマ~
大きな木が倒れ、完璧に道を塞いでいた。

さらに周りの木も茂っているので、二人は一瞬行き止まりなのかと思った。




「うわぁ~すげぇなこりゃ」


「本当ね。向こうが見えないし」



「とりあえず迂回だな」


敦也は茂みを掻き分けて中に入る。



倒れた木の付け根を迂回して元の道に戻ろうとして、ふと足を止めた。



迂回した反対側には獣道があった。



明らかに本線とは違い、下に下っている。



――何だろう?


妙に違和感を感じて、敦也は獣道の先を見つめた。

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