呪島~ノロイジマ~
舗装路に出て少し下ると、すぐに集落があった。


ここは廃墟ではなく、人が住んでいるのが分かる。



敦也も瞳も口には出さなかったけれど、心の中でホッとしていた。



大きなカーブを曲がったとき、瞳が口を開いた。



「あっ、ここ去年来た」


緩やかな下り坂の両側に、民家が密集していて、港が見下ろせる。



「あれ何だ?」


敦也が指差した先に、ヘリコプターが見えた。
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