呪島~ノロイジマ~
山肌にポッカリと空いた穴。



決して大きくはないその入口に、由梨の後姿が消えていく。



「おい! 待てよ由梨!」


健介は大声で叫んだけれど、由梨はそのまま暗闇に消えていった。




今の声が聞こえないわけがない。



由梨ではないのだろうか……?





健介は洞窟の入口に立ち、恐る恐る中を覗き込んだ。

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