呪島~ノロイジマ~
健介は腹を括って中へと進んだ。



(あっ、そうだ)


ポケットから携帯電話を取り出して、カメラの撮影用ライトを点ける。



直線的な光なので、全体的には明るくならないが、無いよりは数倍マシだ。



ゆっくりとドキドキしながら歩を進める。



健介の頬を潮風が撫でた。


そして聞こえる波の音。



この洞窟は、どうやら海につながっているらしい。



入口から10mほど進んだところで、足元が濡れていた。

< 252 / 716 >

この作品をシェア

pagetop